SEO対策は自分でやる?外注・併用を選ぶ判断基準

SEOを自分で進めるか外部に任せるか、知識・時間・権限から内製・外注・併用を比較するイメージ。 SEO業務効率化

SEOは、必要な作業を社内の知識・時間・権限で進められるなら内製し、不足する部分は外注や併用を検討するのがおすすめです。任せる範囲は、調査や原稿作成だけでなく、内容の承認とサイトへの反映を誰が担うかまで含めて決めましょう。

まず内製・外注・併用の違いを押さえ、必要な作業と社内で担える条件を整理します。そのうえで担当案を作り、同じ作業範囲で費用を比較すると、自社に合う選択を説明できます。

内製・外注・併用は、誰が作業を担うかが違います

ここでは、必要なSEO作業を社内で担う形を「内製」、対象の作業を外部へ依頼する形を「外注」、作業ごとに社内と外部で分担する形を「併用」として整理します。

  • 内製:必要な知識があり、作業時間とサイトを変更する権限を確保できる場合の候補です。
  • 外注:社内で担うのが難しい作業を、まとめて外部へ任せたい場合の候補です。
  • 併用:社内で対応できる作業を残し、専門知識や時間が足りない部分を補いたい場合の候補です。

Googleは、小規模なローカルビジネスでは、多くのSEO作業を自分で行える可能性があると説明しています。すべての企業や作業に当てはまる話ではありませんが、SEOは必ず外注しなければならないものではありません。

一方、外部支援の内容も一様ではありません。Googleが挙げるサービスの例には、コンテンツやサイト構成の見直し、技術的な助言、コンテンツ制作、キーワード調査、研修などがあります。助言を受ける契約なのか、サイトの変更まで依頼できる契約なのかは、個別に確かめる必要があります。

専門家への依頼には、検索での見つけやすさの向上や時間節約の可能性がある一方、依頼先の手法によってサイトや運営者の信用を損なうリスクもあります。外注という名称だけで判断せず、実際に何をしてもらうのかを見ていきましょう。

出典:Google「SEO業者の利用を検討する」

必要な作業ごとに、社内で担える条件を確かめます

最初に、取り組む目的と対象ページを決めます。たとえば、商品ページで購入前の疑問に答えられるようにしたいのか、検索結果に表示されない原因を調べたいのかによって、必要な作業は変わります。

その目的に応じて、検索状況の調査、商品情報の収集、原稿や改善案の作成、技術的な変更、公開、公開後の表示や検索データの確認などを挙げます。すべてを一律に実施するのではなく、自社に必要な作業を選んでください。

作業ごとに、次の条件を照合する方法を提案します。

  • 必要な知識や情報を持つ人がいるか
  • 担当者の予定の中に作業時間を確保できるか
  • 調査に使うデータやツールへアクセスできるか
  • サイトを変更・公開する権限があるか

以下は、商品ページを見直す場合の架空の記入例です。

必要な作業 必要な知識・情報 社内で確保する予定時間 必要なアクセス・権限 不足する条件と次の行動
商品説明の修正 商品情報を確認できる社員がいる 執筆・確認の時間を調整中 ページを編集する権限がある 執筆時間を確保する。難しければ原稿作成の支援を検討する
技術的な変更 社内では変更方法を判断できない 制作会社への依頼・確認に使う時間を確認中 社内に変更権限がない 調査を頼める専門家と、変更に対応できる制作会社を確認する

「知識がない」「時間がない」「権限がない」では、必要な対応が異なります。知識があっても時間が取れないなら作業支援が候補になります。変更権限がないなら、外部から改善案を受け取る前に、サイトの管理担当者や制作会社へ対応可否を確かめる必要があります。

予定時間は、担当者が実際に確保できる時間を記入します。まだ分からない場合は、見積もりや社内調整が必要な項目として残し、その作業を担えるとは判断しないようにしましょう。

作業担当だけでなく、承認と実装の担当まで決めます

社内で足りない条件が分かったら、それを補う担当案を作ります。ここでは、改善案や原稿を作る人に加え、内容を確認・承認する人、サイトに反映する人、反映後に確かめる人まで決める方法を提案します。サイトへ変更を反映する作業を「実装」と呼びます。

たとえば、商品ページを改善する架空の併用案なら、次のように分担できます。

  • 社内で担う:商品情報を提供し、原稿の事実関係を確認します。社内のWeb担当者が変更内容を承認し、制作会社へ実装を依頼します。
  • SEO会社に任せる:検索上の課題を調べ、改善案を作ります。実装後は、検索データの変化を確認します。
  • 制作会社が実装する:承認された内容をサイトへ反映し、公開後の表示を確認します。商品情報が正しく反映されたかは社内でも確認します。

この案では、SEO会社から改善案を受け取った後、社内の承認を経て制作会社が動きます。制作会社の対応可否が分からない段階では、実装までの分担が決まったことにはなりません。

候補のSEO会社に実装まで依頼したい場合の質問例は、「改善案の提出に加えて、サイトへの実装も依頼できますか。」です。対応できるなら、その範囲を含めた見積もりを依頼します。対応できないなら、社内や制作会社で実装できるかを先に調整しましょう。

公開後の担当を決めるための質問は、別にします。質問例は「変更後は、どのデータを使って何を確認しますか。」です。回答をもとに、検索データを見る担当と、商品情報やページ表示を確かめる担当を整理できます。

Googleも、候補のSEO業者に対し、期待する結果と測定方法、連絡方法、変更内容とその理由を尋ねる例を示しています。上の分担案は、こうした観点を参考にした本記事の提案です。

また、調査を依頼するときは、必要なアクセス範囲も確かめてください。Google検索でのサイトの掲載状況などを確認するサービスが「Search Console」です。Googleは、SEO監査の提案を検討する段階では、Search Consoleの読み取り権限のみを付与するよう案内しています。この案内は、契約後のすべての作業や、サイトの編集・公開権限まで一律に定めるものではありません。

出典:Google「SEO業者の利用を検討する」

費用は、同じ作業範囲と社内負担を並べて比べます

担当案ができたら、それぞれに必要な費用と時間を比較します。見積金額だけを並べる前に、対象ページ、作業内容、成果物、確認・実装の範囲、比較する期間、税込・税別の条件をそろえましょう。

内製では、調査や制作だけでなく、学習、内容の確認、公開後の確認に使う時間も整理します。外注や併用でも、情報提供や承認など、社内に残る作業を見込む必要があります。

以下は、範囲の異なる見積もりを比較する架空の例です。金額と予定時間には、実際の見積書や担当者の予定に基づく情報を入れます。

比較する項目 A案:調査・改善案を外注 B案:調査から実装まで外注
見積もりに含まれる作業 調査、改善案の提出 調査、改善案の提出、実装
外部への支払額 A案の見積額を記入 B案の見積額を記入
社内に残る作業と予定時間 情報提供、承認、実装の手配などを記入 情報提供、承認などを記入
別途必要な実装費 制作会社へ依頼する場合の見積額を記入 見積もりに含まれる範囲と、追加費用の有無を確認
未確定の範囲 実装先の対応可否などを記入 対応できない変更の有無などを記入

A案の見積額が低くても、別途必要な実装費や社内の作業時間を確認するまでは、B案より負担が小さいとは判断できません。内製案も、同じ対象と作業範囲で必要な時間や費用を整理して比べます。

集計するときは、同じ作業を重複して数えないことも大切です。社内の作業時間に確認時間を含めたなら、確認時間をもう一度加算しません。外注の見積もりに実装費が含まれている場合も、別途費用として重ねて足さないようにします。

社内時間を金額に換算する場合は、自社で定めた単価を使います。ただし、その換算額と外部への支払額は分けて示してください。社内時間の換算額が、そのまま外部へ支払う現金になるわけではありません。

これは作業範囲の違いを踏まえて比較するための提案です。実際の見積額と予定工数がそろっていなければ、どの案の費用が小さいかはまだ決められません。

担当案をもとに、内製の準備か外部への相談へ進みます

比較した案から選ぶ際は、選択理由と担当案を短いメモにまとめます。対象ページと目的、社内に残す作業、外部へ依頼する作業、承認・実装の担当、費用と予定時間、まだ決まっていない点を記してください。

架空の社内説明例なら、次のように伝えられます。

「商品ページの原稿は社内で作れますが、技術的な課題を調べる知識が不足しているため、調査と改善案の作成を外部へ依頼したいと考えています。実装は既存の制作会社に相談し、対応可否と費用を確認してから依頼範囲を固めます。」

このメモをもとに、残っている課題に応じて動きます。

  • 内製を選ぶ場合は、担当者の作業時間を予定に入れ、不足する知識を学ぶ方法と必要な権限を確保します。
  • 外注・併用を選ぶ場合は、対象ページと依頼したい作業を候補先へ伝え、希望する分担で対応できるかを相談します。
  • 実装担当が決まっていない場合は、サイトの管理担当者や制作会社と調整し、反映まで進められる体制を整えます。

実施後に何を見るかも決めておきましょう。原稿を納品した、ページを変更したという作業記録と、検索からのクリック数や問い合わせ数が変わったかという情報は分けて確認します。作業が完了しただけでは、取り組む目的を達成したとは判断できません。

Google検索での最上位表示は誰にも保証できません。また、Googleは変更の反映にかかる時間には幅があり、必ず目に見える変化が現れるわけではないと説明しています。検索データを確認する時期は、何を変更したかと測定したい内容を踏まえて相談しましょう。

出典:Google「SEO業者の利用を検討する」、Google「SEOスターターガイド」

外部へ任せる範囲が固まり、契約の検討へ進む場合は、SEOを外注する前の契約チェックリストで、依頼したい内容と提案書・見積書・契約書を照合してください。

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