SEO発注で最初に決めることは、会社名ではなく任せる範囲です。内製・外注・併用の3択を先に分けると、月20万円の相談で足りるのか、月50万円以上の運用を任せるのか、社内で月40時間を確保するのかが見えます。この記事では、12点の採点表、7工程の分担表、30日だけ試す発注方法を使い、発注前に迷いを減らします。
先に結論
- SEO発注は、内製・外注・併用の3択を12点で分けてから進める
- 社内で月40時間を出せない場合、全工程の内製は止まりやすい
- 月20万〜50万円の外注費だけでなく、社内確認の月8〜16時間も足して比べる
- 記事、技術改修、効果測定を同じ会社へ丸ごと任せる前に7工程へ分ける
- 迷う場合は30日・5ページ・3提案の小さな発注で相性を見る
SEO発注は3択から決める|内製・外注・併用を12点で分ける
要点:SEO発注は内製・外注・併用の3択を先に決めます。6項目を各2点で採点し、12点中8点以上なら内製、5点以下なら外注、6〜7点なら併用が目安です。
発注先を探す前に、社内の状態を点数にします。点数は会社を比べるためではなく、任せる範囲を決めるために使います。0点の項目がある工程は、最初から外へ出す候補です。
| 項目 | 2点 | 1点 | 0点 |
|---|---|---|---|
| 担当時間 | 月40時間以上 | 月16〜39時間 | 月15時間以下 |
| 記事作成 | 月4本を社内で作れる | 月1〜3本なら作れる | 1本も安定しない |
| 技術変更 | 自社で即日修正できる | 制作会社へ3営業日以内に頼める | 依頼先が決まっていない |
| 数値確認 | 週1回見て改善案を出せる | 月1回なら見られる | ほぼ見ていない |
| 事業情報 | 事例や価格を出せる | 一部だけ出せる | 社外に出せる情報が少ない |
| 期限 | 12か月以上待てる | 6〜11か月で成果がほしい | 3か月以内に成果が必要 |
合計8〜12点なら、まず内製で始めます。6〜7点なら、診断と設計だけを外部に任せます。0〜5点なら、実行まで含めた外注を検討します。点数は月1回見直します。3か月で2点以上上がった場合、外注範囲を減らせます。
点数の境目は当サイトの運用目安です。商材の単価、既存流入、競合の強さ、社内承認の速さで変わります。
発注前に社内で出す数字|月40時間と月20万円を同じ表で見る
要点:発注前に社内時間を金額へ換算します。月40時間を時給3,000円で見れば月12万円、時給5,000円なら月20万円になり、外注費と同じ表で比べられます。
SEOの内製は無料ではありません。担当者の時間を使います。月40時間を確保するなら、週10時間です。週2日の午前を固定できる会社なら回せますが、会議の合間だけでは止まりやすくなります。
| 社内作業 | 月の時間 | 時給3,000円 | 時給5,000円 |
|---|---|---|---|
| キーワード整理 | 6時間 | 1.8万円 | 3万円 |
| 記事構成 | 8時間 | 2.4万円 | 4万円 |
| 記事作成 | 16時間 | 4.8万円 | 8万円 |
| 公開作業 | 4時間 | 1.2万円 | 2万円 |
| 効果測定 | 6時間 | 1.8万円 | 3万円 |
| 合計 | 40時間 | 12万円 | 20万円 |
外注費の税込目安は、簡易診断で10万〜30万円、月次相談で20万〜50万円、記事制作込みで30万〜80万円、技術改修込みで50万〜120万円です。金額はサイト規模、記事本数、修正範囲、打ち合わせ回数で変わります。
比較式は「社内時間の金額換算 + 外注費 + 確認時間の金額換算」です。たとえば外注費30万円、社内確認12時間、時給5,000円なら、月の実質負担は36万円です。内製40時間の20万円より高く見えますが、立ち上げが2か月早まるなら差額16万円を回収できる場合があります。
外注費の内訳を細かく見る場合は、SEO外注費用の相場と施策別の内訳で月額、スポット、記事制作を分けています。
任せる作業を7工程に分ける|記事だけ発注しても止まる理由
要点:任せる作業は7工程に分けます。記事だけを発注しても、事例提供、公開判断、技術修正が社内で止まると成果まで進みません。
SEO発注で失敗しやすいのは、作業名を「記事制作」だけにすることです。記事の前には検索意図の整理があり、記事の後には公開、測定、改善があります。7工程のうち、どこを社内に残すかを先に決めます。
| 工程 | 社内に残す理由 | 外へ出す理由 | 月の目安 |
|---|---|---|---|
| 1. 現状診断 | 商談や問い合わせの実情を知っている | 第三者の見落とし確認に向く | 1〜2回 |
| 2. キーワード整理 | 売上につながる商品を選べる | 検索量と競合を広く見られる | 10〜50語 |
| 3. 構成作成 | 言えない情報を除外できる | 検索意図の不足を補える | 2〜8本 |
| 4. 原稿作成 | 一次情報を入れやすい | 本数を増やしやすい | 1〜8本 |
| 5. 入稿 | 公開前の表現を確認できる | 装飾や内部リンクを整えられる | 1〜8本 |
| 6. 技術修正 | 権限管理がしやすい | 専門的な実装を任せられる | 3〜20項目 |
| 7. 効果測定 | 売上や商談と結びつけられる | 改善案を出してもらえる | 月1〜4回 |
最初から7工程すべてを任せると、月額は上がります。反対に原稿だけ頼むと、社内の確認が詰まった時点で止まります。小さく始めるなら、1と2を外部、4と7を社内に残す形が現実的です。
Google公式情報で見る外注前の最低準備
要点:Google公式情報を見ると、外注前の最低準備はSearch Consoleの確認、SEOスターターガイドの理解、候補先への質問作成の3つです。
Googleは、SEOを依頼する判断について、専門家の採用が役立つ場合がある一方で、サイトと評判を傷つけるリスクもあると説明しています。候補先へ聞く項目として、過去実績、Google検索の基本事項への対応、成果を見る期間、業界経験などを挙げています。詳しくはGoogle検索セントラルのSEO採用前チェックで確認できます。
同じくGoogleのSEOスターターガイドでは、ページをユーザーにとって見つけやすく、読みやすくする基本が説明されています。発注前に全体を読む必要はありません。最低限、次の5点だけを社内で見ます。
- Search Consoleで、表示回数があるページを10件出す
- 検索結果に出したい商品やサービスを3つ選ぶ
- 競合として見ているサイトを5件挙げる
- 変更できないページ、価格、表現を先に書く
- 3か月後に見る数字を、表示回数、クリック数、問い合わせ数の3つに絞る
この5点を出さずに発注すると、外部からは事業の優先順位が見えません。AhrefsやSemrushで競合を調べても、どの商品を伸ばしたいかは社内しか決められません。
30日だけ試す小さな発注の作り方
要点:30日だけ試す発注は、5ページ診断、3つの改善提案、1回の説明会に絞ります。月額契約の前に、提案の具体性と社内の動きやすさを見られます。
初回から6か月契約に入る前に、30日だけ試す方法があります。対象は5ページで足ります。トップページ、主要サービス2ページ、流入がある記事1本、問い合わせ前によく読まれるページ1本を選びます。
| 納品物 | 数 | 良い状態 | 避けたい状態 |
|---|---|---|---|
| 診断メモ | 5ページ | URLごとに課題が1〜3個ある | 全ページ同じ指摘だけ |
| 改善提案 | 3件 | 作業時間と期待する変化がある | 抽象的な方針だけ |
| 優先順位 | 1表 | 30日、60日、90日に分かれる | 全部を同時に求める |
| 説明会 | 60分 | 社内担当が質問できる | 資料を送るだけ |
費用の税込目安は10万〜30万円です。5ページを超える、競合調査を10社以上にする、Screaming Frogで全URLを深く見る、実装指示まで含める場合は上がります。
30日の発注で見る数字は3つです。1つ目は提案のうち社内で実行できる数、2つ目は修正にかかった日数、3つ目は説明後に残った不明点の数です。3提案のうち2件を30日以内に動かせたなら、併用の形に進めます。
内製を残すべき3つの情報
要点:内製を残すべき情報は、顧客の質問、商品ごとの差、社内で出せる実例の3つです。この3つは外部より社内の方が速く正確に出せます。
外部に任せても、社内から出さないと書けない情報があります。顧客から月10回以上聞かれる質問、競合商品との違い、導入前後の数字です。これらは検索順位だけでなく、問い合わせ前の不安を減らします。
- 顧客の質問: 商談メモから10問を抜き出す
- 商品ごとの差: 価格、納期、対象業種を3列で整理する
- 実例: 導入前、導入後、期間、制約を4項目で残す
社内に残す作業は、文章を書くことだけではありません。営業、サポート、開発から情報を集める作業も含みます。月2回、各30分の聞き取りを固定すると、記事の中身が薄くなりにくくなります。
外注へ渡すべき3つの詰まり
要点:外注へ渡すべき詰まりは、技術修正、競合分解、改善順序の3つです。社内で2週間止まる作業は、外へ出す候補にします。
発注する意味が大きいのは、社内で止まり続ける作業です。たとえば表示速度の改善、重複URLの整理、カテゴリ構造の変更は、WordPressの権限や制作会社との調整が必要です。PageSpeed Insightsで課題が出ても、修正権限がなければ進みません。
競合分解も外注向きです。上位10ページの見出し、検索意図、被リンク、更新頻度を並べる作業は時間がかかります。AhrefsやSemrushを使える会社なら、社内が2日かける作業を数時間で整理できる場合があります。
ただし、改善順序の最終決定は社内で持ちます。外部は「伸びやすいページ」を示せますが、「売上に近い商品」は社内の方が分かります。外部の提案を、売上、粗利、受注率、実装時間の4つで並べ替えると発注範囲が締まります。
よくある質問
SEO発注で最初に用意するものは何ですか
Search Consoleの表示回数上位10ページ、伸ばしたい商品3つ、競合サイト5件です。加えて、変更できない表現や公開できない数字を先に書きます。この4つがあると、初回打ち合わせが60分でも具体的に進みます。
月20万円の外注と内製40時間ならどちらが安いですか
時給5,000円で換算すると、内製40時間は月20万円です。金額だけなら同じです。社内に経験者がいて、月40時間を固定できるなら内製が有利です。経験者がいない場合は、最初の30日だけ外部診断を入れる方が回りやすくなります。
記事制作だけを発注してもよいですか
社内で商品情報と事例を出せるなら有効です。出せない場合、一般的な記事になりやすくなります。記事制作だけを頼む場合でも、構成、原稿、事実確認、公開、効果測定の5つの担当を分けておきます。
SEO会社を選ぶ話はこの記事で十分ですか
この記事は、発注する範囲を決めるための記事です。会社の絞り込み、商談質問、契約前の確認は別に見ます。契約前の項目はSEO外注の契約前チェックリストで整理しています。
まとめ
SEO発注は、外注先を探す前に内製・外注・併用の3択を分けると失敗しにくくなります。6項目12点の採点で社内の弱い工程を見つけ、月40時間と月20万〜50万円を同じ表で比べます。任せる作業は7工程に分け、まず30日・5ページ・3提案の小さな発注で相性を見ます。社内に残すべき情報は顧客の質問、商品ごとの差、実例です。外へ出すべき作業は技術修正、競合分解、改善順序の整理です。
発注範囲を決めた後は、費用の内訳をSEO外注費用の記事で確認し、契約前の質問はSEO外注の契約前チェックリストで整理できます。


