SEO記事の依頼書は、記事の目的、読者の状況と問い、読後にできることを先に書き、それに合わせて扱う範囲、使う資料、依頼作業、納品・確認の条件を具体化します。決まっていない内容には、確認相手、回答期限、回答まで保留する作業を添えて外注先と相談します。
以下は、当媒体が提案する記入方法です。各欄の書き方を説明した後に、コピーして使える空欄テンプレートと、同じ欄順の架空の記入例を示します。
記事の目的と、読者が読み終えてできることを書く
最初に、媒体がこの記事を設ける理由と、読者が知りたいことを分けて書きます。
- 記事の目的:媒体として、この記事で何を伝えたいのか
- 読者の状況・中心の問い:誰が、何を知っていて、何に迷っているのか
- 読後の到達点:読み終えた読者が、何を判断・実行できるようになるのか
例えば、ラベルを印刷する機器「ラベルプリンター」の導入準備を説明する架空の記事なら、目的は「導入相談の前に必要な準備を説明する」、読者の問いは「相談前に何を整理すればよいか」と分けられます。到達点は「用途や設置場所など、自社の条件を書き出せる」とすると、記事で説明する内容を選べます。
読者欄には、職種や役職だけでなく、すでに分かっていることも記入してください。機器に詳しくない担当者に向けた記事なら、専門用語の説明が必要かどうかを判断する材料になります。
検索語が決まっている場合は、読者欄に補足できます。ただし、検索語をそのまま見出しに割り当てるのではなく、その人が何を知りたいのかを自然な文で書きます。
Googleのコンテンツ作成に関する説明でも、想定する読者がいるか、読者が目的を果たすための情報を得られるか、情報源が明確かといった観点が示されています。これらは記事を考える際の参考であり、ここで示す依頼書の欄や記入順は当媒体の提案です。
扱う範囲を決め、資料の使い道と使用条件を書く
読後の到達点を決めたら、そこに必要な説明を「扱う範囲」へ記入します。関連する話題でも、この記事で説明しないものは「扱わない範囲」へ分けます。
先ほどの架空の記事なら、扱うのは「導入前に整理する条件と、その書き出し方」です。機種ランキング、価格比較、接続設定の操作手順は扱わないと書けば、導入準備をどこまで説明する記事なのかが伝わります。
資料欄には、URLやファイル名に加えて、次の内容を書きます。
- 参照する章やページなどの該当箇所
- 記事のどの説明に使うか
- 記事で公開してよい情報と、公開しない情報
- 追加で確認が必要な内容
外注先へ資料を共有できることと、資料の内容を記事で公開できることは別です。 社内資料なら、確認項目の説明は使えても、顧客名や個別案件の情報は使えない、といった条件を明記します。
必要な説明を支える資料がない場合は、推測で補う指示にせず、追加調査を外注先へ頼むのか、自社から資料を提供するのかを決めます。まだ決められない部分は、後述する未決事項欄へ移します。
依頼作業、納品条件、確認担当を分けて書く
次に、決まっている依頼範囲を、誰が何を行うかという形にします。外注先の作業だけでなく、自社で行う資料提供や内容確認も書いてください。
依頼作業欄には「構成案と本文の作成」、納品条件欄には「共有文書で提出する」など、作業と提出方法を分けて記入します。構成案の承認後に本文を書き始める場合は、その順序も依頼作業欄に示します。
確認担当と期限の欄では、何を誰が確認するかを対応させます。例えば、商品担当は製品説明の正誤、編集担当は読者の問いに答えているかと読みやすさを確認する、という書き方です。専門的な説明の確認が必要なら、その対象と担当者も加えます。
納品期限と自社の確認期限は、それぞれの担当者が対応できるかを確かめて決めます。修正対応について合意した条件がある場合も、納品条件に記入してください。回数や日数を一律に当てはめる必要はありません。
共通の文体・表記ルールがある場合は、資料名、共有先、版を記入し、この記事だけの例外を分けます。共通資料がなければ、今回適用する文体や用語の表記を依頼書へ書きます。
文字数を指定する場合は、納品仕様として記入します。Googleは、優先する文字数の設定はないと説明しています。指定した文字数に収まっていても、読者の問いに必要な説明がそろっているかは別に確かめます。
未決事項には「要相談」とだけ書かず、確認する内容、確認相手、回答期限、回答まで保留する作業を記入します。例えば、製品の接続条件を説明してよいか未確定なら、誰の回答を待ち、その間はどの説明を確定しないのかまで示します。
コピーして使える依頼書の空欄テンプレート
以下をコピーし、自分の記事の条件を記入してください。未決の内容がある欄には「未決事項欄を参照」と書き、最後の欄に確認方法をまとめます。期限も未確定なら、希望日と、日程を相談する相手を区別して記入します。
記事の目的:
読者の状況・中心の問い:
読後の到達点:
扱う範囲・扱わない範囲:
扱う範囲:
扱わない範囲:
資料と使用条件:
資料名:
URLまたは共有先:
該当箇所:
使用目的:
公開可否・追加確認事項:
依頼作業:
外注先が行う作業:
自社で行う作業:
作業を進める前の確認事項:
納品条件:
提出物:
形式:
提出先:
納品期限:
共通ルールの参照先・記事固有の例外:
確認担当と期限:
確認対象・担当・確認期限:
最終承認者:
未決事項:
確認する内容:
確認相手:
回答期限:
回答まで保留する作業:
資料や未決事項が複数ある場合は、その欄を必要に応じて追加します。次の例と照合しながら、実際に共有できる資料、対応する担当者、合意できる日程へ置き換えてください。
架空の記事で見る依頼書の記入例
以下は、業務用ラベルプリンターの導入準備を説明する記事の架空例です。資料名、共有先、担当者、日程はすべて説明用の設定で、標準的な期限や条件を示すものではありません。
記事の目的
業務用ラベルプリンターの導入を検討する担当者に、導入相談の前に社内で整理する条件を説明します。
読者の状況・中心の問い
出荷ラベルを手作業で作っている担当者です。機器の導入相談に向けて、何を整理しておけばよいか迷っています。機種の仕様や接続方法はまだ把握していません。
読後の到達点
ラベルの用途、印字したい内容、設置場所、接続して使いたい既存システムを、自社の状況に合わせて書き出せます。
扱う範囲・扱わない範囲
- 扱う範囲:導入前に整理する条件と、その書き出し方。既存システムについて整理する項目の詳しさは、未決事項欄を参照します。
- 扱わない範囲:機種ランキング、価格比較、接続設定の操作手順。特定の機種とシステムを接続できるかという判断も含めません。
資料と使用条件
- 資料名:架空の社内資料「導入相談で確認する項目」
- URLまたは共有先:共有フォルダー「記事制作/ラベルプリンター導入準備」
- 該当箇所:「用途」「設置環境」の章
- 使用目的:導入相談前に整理する項目の説明
- 公開可否・追加確認事項:確認項目の説明は公開可とします。顧客名と個別案件の情報は公開しません。既存システムについて整理する項目をどこまで説明するかは、商品担当へ確認します。
依頼作業
- 外注先が行う作業:提供資料の整理、構成案、本文、参照資料一覧の作成
- 自社で行う作業:資料の公開可否、製品説明の正誤、読者の問いへの回答の確認
- 作業を進める前の確認事項:構成案の承認後に本文を作成します。既存システムに関する説明範囲は、未決事項欄の回答を受けて決めます。
納品条件
- 提出物:構成案、本文、参照資料一覧
- 形式:共有文書
- 提出先:共有フォルダー「記事制作/ラベルプリンター導入準備」の納品用フォルダー
- 納品期限:構成案は2026年11月5日、本文と参照資料一覧は11月12日とします。
- 共通ルールの参照先・記事固有の例外:同じ共有フォルダー内の「媒体表記ルール・2026年10月版」を参照します。この記事での用語の例外はありません。
確認担当と期限
- 確認対象・担当・確認期限:構成案は編集担当が11月6日までに確認します。本文の製品説明は商品担当、読者の問いへの回答と読みやすさは編集担当が、それぞれ11月16日までに確認します。
- 最終承認者:メディア責任者です。最終承認は11月18日を予定します。修正が必要な場合は、外注先と修正作業の日程を調整し、社内の再確認・最終承認の日程も見直します。
未決事項
- 確認する内容:接続したい既存システムについて、導入相談前に読者が整理する項目をどこまで説明するか
- 確認相手:商品担当
- 回答期限:2026年11月4日
- 回答まで保留する作業:既存システムに関する説明範囲の確定。回答が得られない場合は、編集担当が外注先と構成・日程を調整します。
自分の記事に使うときは、商品名だけを差し替えず、読者が今迷っていることから到達点を設定します。その到達点に必要な説明を選び、資料で裏付けられるか、担当者が確認できるかを確かめて記入してください。
渡す前に欄同士の矛盾と未決事項を確認する
記入後は、欄を埋めたかだけでなく、その内容で外注先が作業を進められるかを読み直します。
- 読者の問い・到達点・範囲:到達点に必要な説明を「扱わない範囲」に入れていたら、到達点か範囲を見直します。
- 資料と使用条件:外注先が資料を開けるよう、共有先と閲覧権限を整えます。公開可否が未確定の情報は、確認相手と使用を保留する内容を記入します。
- 依頼作業と納品物:提出物に含めた作業が依頼作業欄にない場合は、外注先へ頼むのか、自社で行うのかを決めます。
- 納品・確認の日程:構成案の承認前に本文作成が始まる予定になっていないかなど、作業と確認の前後関係を照合します。確認担当が対応できない場合は、提出日や確認日を調整します。
外注先への質問も、確認したいことごとに分けます。例えば、日程を相談する架空の質問例なら、「構成案を確認してから本文作成へ進む日程で対応できますか。」と尋ねられます。難しいという返答なら、構成案の提出・確認日か、本文の納品日を調整します。資料の閲覧や納品形式の確認は、別の質問にします。
修正した依頼書を外注先へ共有し、相談した条件と未決事項の回答を反映します。そのうえで、必要な回答と承認がそろった作業から、合意した条件に沿って進めてください。


